毎度当ブログをご贔屓頂きましてありがとうございます。
ここにきてようやく酷暑が穏やかになってきたように思います。
秋の気配と言うには遠いけれど、確実に近づきつつあります。
『露の世は 露の世ながら さりながら』
小林一茶の秋の俳句です。
世の中は露のように儚いものと分かっている。分わかってるけど… といった意味と捉えております。
生命の力がぎらぎらとした夏が過ぎ、紅葉や落葉等の秋の気配と共に、すべてのモノには終わりがあるという「諸行無常感」が感じられます。
Bトレの終わり、国鉄型の終わり、終わりの運命は避けられません。
でも終わりには必ず始まりがついてきます。
終わりを見つめることで、「次」を感じられれば、その終わりにも意味があるのかもしれません。
本日はこちらの車両のBトレインショーティーをご紹介がてら、今は終わってしまった光景を懐かしんでみたいと思います。
国鉄 113系 横須賀色 シールドビーム です。
関西ではあまりなじみのない横須賀色、通称「スカ色」の113系です。
それでもこの配色は有名で、東の事情に疎い私でも「横須賀・総武快速線を走る快速列車」のイメージは鮮烈に残っております。
113系は、先に登場した111系のパワーアップ版として開発されました。
111系は東京エリアのラッシュ対策として、それまでの東海道線普通列車(いわゆる湘南電車)の主力であった80系・153系がデッキ付き2扉車だったのに対して、3扉セミクロスシートといういわゆる「近郊型車両」として常磐線用401系に続いて投入されました。
113系は電動機出力をUPし、3000両近く製造された「近郊型電車の雄」ともいえる車両で、全国の直流・平坦区間で活躍しました。
東海道線への投入成功を受け、横須賀線にも111系/113系の投入が行われます。
増備途中より、東海道線との誤乗防止を図るため、横須賀線車両の専用塗色が施されたのがこの「横須賀色」だそうです。
クリーム色と紺色のコントラストがどことなく「横須賀」っぽい、と思うのは鉄道脳に洗脳されているからかもしれません。
113系以前にも70系等でこの塗色はあったと思うのですが、その頃は何と呼ばれていたのでしょう。
その後総武快速線開業と共に投入され、後に横須賀・総武快速線としてスカ色113系による直通運転が行われるようになりました。
15両という長編成で間にグリーン車が連結されるという関西では考えられない光景が見られました。
間にグリーン車を挟んでみましたが、短編成では映えませんでした…。
21世紀に入るまでにE217系に置き換えられ、横須賀総武快速線からは撤退致しました。
その後もスカ色113系は、千葉・房総エリアでの活躍が見られましたが、個人的に会いに行くことはできませんでした。
2011年に211系に置き換えられ運用を終了しましたが、関東エリアで最も遅くまで活躍した113系がこのスカ色の車両でした。
関西エリアでは見ることのできなかったスカ色113系。
その雄姿をBトレで振り返ることで、昔の関東におけるスカ色国鉄近郊型の雄が彩った「当たり前の鉄道風景」が、当たり前ではなかったという諸行無常と、終わりと始まりを繰り返しながら、今も形を変えつつ連綿と続く113系からのスカ色の伝統を改めて感じたいと思います。 ↑↑ご紹介済み車両をまとめた索引ページを設けました↑↑
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