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もう夏休みの季節ですね。
子供の頃は虫取り網を持って走り回っていたことを思い出します。
セミもアブラゼミはニイニイゼミはいくらでも取れるのに、クマゼミやツクツクボウシは俊敏でなかなか取れなかったり、トンボもオニヤンマを捕まえたときは、かなり興奮したりしたなあ、と。
今は虫取り網や虫かごを提げた子を見なくなりました。
本日は、半ズボンで虫取り網を持った子供がそこかしこに居た、あの頃に連れて行ってくれそうな、こちらの車両のBトレインショーティーをご紹介いたします。国鉄 42系 横須賀色 です。
御覧ただいてお分かりの通り、かなり古い車両になります。
太平洋戦争前に製造された車両との事で、ごつごつとした車体の重厚感が、Bトレでも再現できていると思います。
戦前車両ということで、吊り掛け駆動と呼ばれる旧式の駆動機構で製造されています。
今ではほぼ淘汰された吊り掛け駆動車ですが、いわゆる「音鉄」ではない私でも、この駆動方式で走る電車の唸るようなモーター音はしびれます。
現在でも路面電車や、JRのEF210形等の電気機関車には使われておりますので、遭遇の機会があれば一度注意してお聞きになって頂ければと思います。
さて、この42系ですが、以前にご紹介した72系と、似ている様で異なっています。
簡単に申し上げますと、72系は4扉ロングシートの通勤電車、42系は2扉クロスシートの近郊・急行形車両の違いがあります。
42系の出自をさかのぼれば、京阪神地区に投入されたのが最初のようです。
現在の阪急や阪神、京阪等と戦前からすでに激しい競争を行っていた国鉄は、サービス面の向上をもくろんで、長距離列車用に2扉クロスシートの42系を投入したそうです。
戦後、横須賀線に転属となり、その際にクリーム色と紺色の横須賀色に塗りかえられました。
よく見ると正面の塗分けが2種類ありますが、これらが混在したのか、線区によって塗分けが違ったのかはよくわかりません。旧型国電の沼は深い…。
1950年代後半になると、国鉄にもカルダン駆動を備えた101系や151系、153系等の新性能電車が登場するようになります。
首都圏輸送から徐々に外れて行く吊り掛け駆動の旧型国電は、地方に転出してゆきます。
42系は横須賀線から、身延線・飯田線へと転出しました。
身延線に入線した車両は、身延線の狭いトンネルを通過する際に、架線との絶縁距離を確保するため、パンタグラフ設置位置の屋根が低くなるように改造されています。(背後のAEONとの共存は考証上あり得ない画像ですが、ファンタジーとしてフォーカスをぼかしてご覧頂ければ幸いです)
こういう渋めの旧型国電が、飯田線や身延線では昭和後期まで活躍していたそうです。
このスカ色の42系は、飯田線では1978年、身延線では1981年に新性能電車に置き換えられるまで鉄路を駆けていました。
例外的に1両だけ2003年まで営業運転を行い、現在も車籍を有する42系が居り、Bトレでも製品化されていますが、そのご紹介はまた後日。
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