いつも当ブログをご贔屓下さりありがとうございます。
来週末はいよいよクリスマス。
良い子のところにはやってくると言われていますが、私のところには久しくやってきておりません。
先日、こんな時期に壊れたストーブを買いなおしに行った某大手家電量販店のおもちゃ売り場で見かけた親子連れの会話に聞き耳を立てておりました。
「今年はな、サンタさんもコロナで『ステーホーム』してはんねん。だから今年はプレゼント無しやな。」という親の顔を泣きそうな顔で見つめる子供の姿をみて、せつない気持ちがしました。
各家庭色々ご事情はおありかと思いますが、どえらい理屈を持ってきたなぁ、と。
一応サンタさんにはコロナ免疫があるらしいですよ。
この光景を見ながら、貧困な我が家に珍しく、正月に頂き物の数の子があった時に、親父の「子供は風の子、大人は数の子や」という訳のわからん理屈で数の子を食べさせてもらえなかったという子供の頃の思い出がありありと蘇りました。
この子のところにもそうは言いながらちゃんとサンタが来ればいいな、と思いながらその場を後にしました。
閑話休題。本日は良い子の中高年の方々に、こちらの車両のBトレインショーティーで昭和の風をお届けしたいと思います。
近畿日本鉄道 12200系 新スナックカー 更新前・スナックコーナー有 です。
先行する12000系スナックカーの増備車として登場しました。
大阪万博開催による需要増を見越したインフラ整備(難波線・鳥羽線開業、志摩線の狭軌から標準軌への改軌)に合わせ、伊勢志摩方面への特急増発の担い手として1969年に登場します。
この車両にはスナックコーナーと呼ばれるスペースが設けられており、スナックカーという愛称の由来となっています。
Bトレでも運転席後ろのスナックコーナーの大きな窓が表現されています。
私鉄特急としてはなかなかの長距離を走る列車ですので、乗客に軽食や飲料を提供する場所として営業していたそうです。
しかしどういう問題かはわかりませんが、スナックコーナーの営業は後に停止、社内販売基地となり、車体更新工事の時には撤去され座席が設置されましたが、スナックカーの愛称で呼ばれ続けました。
前面形状は現在の12200系と趣が違います。
貫通扉部に羽の生えた特急マークを据え、標識灯と後尾灯が収められたボックスと一体型の行先表示器が非常に印象的です。
この行先表示器は方向幕ではなく、透過光式の差し込み型行先表示板だったそうです。
近鉄の汎用型特急車両として、名阪ノンストップ特急や、大阪・京都から伊勢志摩方面への特急列車として各地で大活躍しました。
現在では車体更新工事が施され、左の車両のように貫通扉に方向幕が設けられるようになりましたが、個人的にはこの昔の「特急」マークの方がカッコよく映ります。
近年、近鉄では特急車両の塗装変更が行われています。
もともとこんな色だったのが、
こんな色に変更になっています。
やっぱり個人的には近鉄特急と言えばこのオレンジ色と紺色の配色がしっくりくる、と感じてしまうのは、私のおっさんの感性のなせる業なのかもしれません。
しかし、この12200系は塗装変更の対象となっていないとの情報を聴き、その終焉の時期が近いことを悟りました。
そして、新型特急列車「ひのとり」の登場と入れ替わるように、2021年3月をもっての引退が発表されています。
12200系としては登場から52年もの間、特急車として活躍したことになります。
登場時の姿をBトレで拝みながら、長く近鉄沿線を彩った功績と共に、オレンジ色と紺色の旧特急色を纏った最後の車両として、記憶に刻んでおきたいと思います。
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(親子、といえば…先月22日に生まれた白浜アドベンチャーワールドの赤ちゃんパンダの健やかな成長を願っております。)
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