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本日ご紹介したいBトレインショーティーは「猛烈な」パワーを誇ったが故の…というこちらの車両でございます。
JR貨物 EF200形直流電気機関車 旧塗装 です。
平成2年から登場し、国鉄からJRに移行して、JR貨物が初めて手掛けたオリジナルの機関車となります。
それまでは国鉄型を踏襲したEF66-100番台やEF81-500番台・450番台等を製造していました。
が、JR化直後の世はバブル期、輸送需要増大をにらんだJR貨物は、史上最大の高出力機の製造を目論みます。
そうして生まれたのがこのEF200形で、EF66の電動機出力が3900kWなの
に対し、EF200は6000kW、いかにけた外れの高出力機だったかが伺えます。
また、機関車として初のVVVFインバータ制御やシングルアームパンタを採用する等、非常に意欲的な車両でした。
登場時の塗装では側面部に「INVERTER HI-TECH LOCO」の表記がなされています。
青い車体とイカツめのお顔立ちのせいか、鉄道ファンから「くじら」の愛称で親しまれました。
しかしながら、EF200形は国鉄/JR車両史に時折現れる「悲運の機関車」の仲間入りをしてしまいます。
EF200形はバブル期の登場とあって、イケイケでパワーアップしたものの、その後の景気後退で肝心の電力を供給する設備の整備が見送られてしまいました。
また、JR貨物は他のJR各社と違い、自前の路線を持たず、他のJR各社の線路を借りる立場であったことから、こういった設備への投資にJR各社から難色を示されてしまいます。
このため、地上施設である変電所などの能力が追い付かず、高出力機の力を持て余したままの運用が続きました。
とうとうJR貨物は平成8年にEF200形の増備をあきらめ、後継機EF210形という、現時点での電力設備能力での運用に適した現実的な機関車の増備にシフトチェンジをしてしまいました。
また、製作に携わった日立製作所が、電気機関車事業から撤退してしまい、部品供給の道が絶たれたEF200形はその運用を縮小していきました。
そしてついに今年3月に全車運用から撤退、EF200形はその能力を完全に発揮することなく鉄路から去っていきました。
登場時の華やかな姿を見ると、その後の運命を知っているだけになんだか悲しい気持ちになってしまいます。
Bトレでその登場時の姿を思い出しつつ、道半ばで鉄路を去った「くじら」さんのはかなき夢を弔ってあげたいと思います。
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