京阪神急行B支線

百々怒涛(どどどとー) と申します。関西モノを中心に色々なBトレを集めております。えげつない日常の中、密かな趣味と共に、細く短く生きてます。

JR貨物 EF64形直流電気機関車 0番台 JR貨物更新色(3色)

いつも当ブログをご訪問を頂きましてありがとうございます。

枡野浩一さんの「結婚失格」という本があります。全然タイムリーじゃないご紹介ですが、随分以前に話題になったこともあったので、ご存知の方もいらっしゃるかと思います。

主人公は速水という人物ですが、明らかに枡野浩一さん本人のこととすぐに推察がつきます。モノローグ形式なので、主人公が一見正しそうに見えるのですが、その一方的な正しさと身勝手な倫理観が奥さんを傷つけ、離婚をされてしまいます。にもかかわらずその理由が主人公速水にはいつまでも理解ができず、「正義は我にあり」と思い続けています。

この本の醍醐味は、本文よりも巻末の解説にあります。解説の執筆者は映画評論家の町山智浩さん。主人公速水、かつ枡野浩一さん本人をメタメタにぶった切ります。

人は否定されなければ成長できない。それまでの自分を殺さなければ生まれ変われない。だから全ての共同体は子供を大人にするための成人式、通過儀礼を持っていた。(中略)ただ、それでも残された通過儀礼が一つある。

失恋だ。

愛する人に拒否されることは、死にも等しい。人格の否定だ。自分は誰よりも君を愛し、誰よりも君を理解し、誰よりも君を幸せにできると信じているのに、愛されない。たいていの場合、フラれる理由は不条理だ。好き嫌いに論理はない。あいつのどこがいいんだ?僕の方が君を愛しているのに!誰よりも君を理解しているのに!と喚いてもどうにもならない。

(中略)

人間失格』の大庭は二十代で四十代のように老けてこんでしまったが、『結婚失格』の速水は四十代を前にしながらまだ思春期が始まったばかりだ。速水の物語はこれからも書き続けられるべきだろう。彼は自分を捨てなければ、妻を理解できない。人間がわからない。自分で自分を捨てられないなら、自分の居場所を捨て、自己を否定される旅に出るのはどうだろう。

『結婚失格』の単行本の帯には「わけもなく家出したくてたまらない 一人暮らしの部屋にいるのに」という短歌が書かれている。

すぐに家出したまえ。

自分が正しいと思ううちは戻ってきてはいけない。

速水の妻は最後まで登場しないが故に、作品全体に遍在している。決して語らず、こちらの声が届いているかもわからない、神のような存在として。

いつまでも神の声を待っていても無駄だ。

人はただ、前進あるのみ。

町山智浩さんは「結婚生活において、相手に見返りを求めるな。」「正しいか正しくないかは関係ない。常に相手の味方であり続けろ。」と速水を通して枡野さんに、厳しく、そして愛をもって語り掛けているように思います。

誰にでもある身勝手な思いを叩き直すような、思わず身が震えるような文章ですので、一度解説文の原文をご覧になってください。

Bトレインショーティーなんていう身勝手な趣味をご紹介する者としては、身が縮みますが…。

前進あるのみ。

本日はこちらの車両をご紹介させていただきます。

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JR貨物 EF64形直流電気機関車 0番台 JR貨物更新色 です。

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EF64の0番台は直近ではぶどう色を取り上げました。

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1987年に発足したJR貨物にも多数のEF64-0番台が継承されました。

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JR貨物において、老朽化したEF64の延命化のために、更新工事が施されました。

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主要電気配線の交換から、主電動機コイル巻き替え、車体外板の補修と貫通扉・側扉の交換などに至るまでの改修が行われました。

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その更新工事済み車両とそうでない車両を見分けるために、更新工事が施された車両には更新色と呼ばれる塗色が施されました。

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更新工事が施された工場により、微妙な違いがあったようです。

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今回ご紹介のBトレの塗色は、初期の更新車に施された「3色更新色」と呼ばれるものです。

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エアフィルター上部と、屋根の部分の色が違うので「3色更新色」となるようです。

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後に塗装を簡略化した「2色更新色」と並べると、ようやく違いが分かります。

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個人的な印象として、国鉄電気機関車の中でも、JR貨物更新色は国鉄色原色に比べるといまいち人気がない感じがします。

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現在は国鉄型現役機も少なくなり、また残った車両も更新工事が一巡したことで区別の必要がなくなり、国鉄色へと原点回帰を始めているようにも思えます。

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そういう中で、JR貨物更新色を眺めると、かえって希少な感じもします。

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EF64-0番台の現役機は、JR貨物からは消えてしまい、こういった更新色の姿が見えるのは今は昔の光景となってしまいました。

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残りの元気な1000番台も、牛乳パックと呼ばれる大宮更新色などから、国鉄色に戻されている物もあると聞いており、更新色は今後徐々に見られなくなってゆくものと思われます。

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EF64―0番台の在りし日の更新色バリエーションの数々を、時空を超えて一堂にならべて見るのも、Bトレの楽しみ方の一つです。

宜しければバックナンバーもこちらからご覧くださいませ。

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