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関西も雨模様の日が続き、ようやく梅雨の様相を呈してきました。
雨の日は気分が浮かなくなりますね。
それでも大地を潤し、夏を乗り切るための水を貯め込む時期でもありますので、ほどほどでの雨であれば、季節感を感じることもできるかな、と思います。
とはいえ、お出かけの日は晴れが待ち遠しい…という事で本日はこちらの真っ赤な太陽の様な車両のBトレインショーティーをご紹介いたします。JR九州 485系 RED EXPRESS ボンネットタイプ です。485系と言えば、国鉄交直流形特急車両の決定版でした。485系は後に正面貫通路を設けた183系と意匠を合わせたいわゆる「電気釜」タイプが主流となりますが、初期の車両は先頭車にボンネットを持っていました。やっぱりええですなあ、ボンネット。全国に覇を唱えた485系ですが、1989年に国鉄の分割民営化を迎え、それぞれ所属する会社によって、境遇に差が出はじめます。JR九州には、JR西日本と同じく300両を超える485系が継承されました。JR化した各社は、車両を新造する余力まではない中、何とか今までの国鉄のイメージを変えようと、既存車両のリニューアルを盛んに行います。そのターゲットとなったのは、主に客車と特急車両です。
JR九州では、後にデザイン顧問となる水戸岡鋭治さんが、数々の車両のリニューアルを手掛けることになりました。初めて水戸岡鋭治さんが手掛けたJR九州の車両はキハ58系をリニューアルした「アクアエクスプレス」でした。恐らく、その次くらいに手掛けた車両がこの「RED EXPRESS」ではないでしょうか。今までの国鉄特急色を大胆に変更し、JR九州のコーポレートカラーの赤一色で染め上げています。文字入りロゴマークを車体のあちらこちらに多数配置する特徴のあるデザインは、既にこの頃から始まっていたのですね。デザインはよいのですが、Bトレ組立となると、このロゴマークシール貼りが地獄の苦しみになります。
このレッドエクスプレスはまだましな方で、885系の白いソニックの時には、ちっこいちっこいシールを大量に貼らさせられて、本当に水戸岡鋭治さんを嫌いになりそうなほど大変でした…。この真っ赤な姿も印象的ですが、足回りや屋根回りが黒くなっていることが、ボディーの赤を引き立てているように思います。さながら「井伊の赤備え」のような威風堂々たるいでたちです。この姿で「にちりん」「有明」等の運用に就いていたそうです。しかしボンネットタイプ車両は初期車という事もあり、JR化後はさほど長命を保てませんでした。後進の787系等に道を譲るようにして、鉄路を去ってゆきました。ボンネット型特急車の断末魔ともいえる RED EXPRESS 色の485系の真っ赤なBトレ姿は、やはり沈む夕日が良く似合う、と個人的には思います。
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