平素より当ブログをご贔屓下さいまして、感謝を申し上げます。
連休ももう今日明日を残すのみとなりました。
そんなことは一旦忘れて、本日はこちらの車両のＢトレインショーティーをご紹介いたします。
国鉄 ＤＦ５０形ディーゼル機関車 一般色 前面強化型 です。
いつ見てもいいフォルム、と思います。
昭和３２年から製造が開始されました。
当時はまだ蒸気機関車全盛期で、貨客とも蒸気機関車に大きく依存していました。
しかし、蒸気機関車の吐き出す煤煙が問題となり、特に煤煙の逃げ場のないトンネルでは酸欠状態となり、乗務員が窒息する事故も起こりました。
国鉄は動力近代化計画と題して、蒸気機関車の置き換えを図ります。
最も良い方法は電化なのですが、莫大な設備投資が必要なため、計画を一気に進めることはできませんでした。
蒸気機関車の代替として非電化区間に投入される目的で製造されたのがこのＤＦ５０形ディーゼル機関車です。
国内で初めて本線での貨客運用が可能車両として登場しました。
このＤＦ５０形は「電気式」と呼ばれる方式を採用していました。
簡単に説明すると、ディーゼルエンジンで発電した電気でモーターを動かす機関車で、「発電機付き電気機関車」みたいなものかと。
しかし、当時の技術では、エンジン出力が小さく、Ｄ５１蒸気機関車のけん引力を越えることはできませんでした。
このあたりの事はまた別途お話しする機会もあるかと思います。
それでも寝台特急出雲等の牽引に当たるなど、各地で活躍しました。
このＢトレは前面強化改造が施された後のＤＦ５０形を再現しています。
表面にごつごつとした凹凸があり、補強用の板が巻かれていることを物語っています。
踏切事故で、運転士を守るために、運転台を高く上げたり、あるいはこのように強化用の板を巻いたりして対策がとられました。
元々はこのようなつるんとしたデザイン。
同時期に登場した、国鉄初の交流電気機関車ＥＤ７０形とよく似たで外見となっています。
調べてみると、ほぼ同時期の製造との事、納得です。
出力不足で国鉄ディーゼル機関車のスタンダードとなり切れず、ＤＤ５１形の登場でようやくＤＤ５１がスタンダード機として全国へ配置されるようになりました。
国鉄の箱型ディーゼルはＤＤ５４等どうしても悲運を背負う車両のイメージがあります。
電気式ディーゼル＆箱型ディーゼルの完成形はＪＲ貨物のＤＦ２００形 ＲＥＤＢＥＡＲ の登場を待たねばなりませんでした。
主役になり切れなかったＤＦ５０形ディーゼル機関車。
その改造後の姿を、せめてＢトレでは活き活きと表現してあげたいと思います。
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