毎度当ブログをご贔屓頂きましてありがとうございます。
上野動物園でジャイアントパンダの赤ちゃんが誕生したそうです。
しかも双子です。パンダは50%くらいの確率で双子が誕生しますが、野生では丈夫な方の1頭しか育てません。
確実に子孫を残すための知恵だとしても残酷な気がしますが、いかに彼らの生活環境が厳しかったのかが伺えます。
飼育下では双子を2頭とも育てるノウハウが確立していますので、上野の赤ちゃんパンダも元気に育ってほしいですね。
本日ご紹介したいBトレインショーティーは、その昔、日本に初めてのパンダ「ランラン」「カンカン」が来日したころから、上野駅を根城に活躍していたこちらの車両でございます。
国鉄 415系 一般色 原形ライト です。
交流50Hz・60Hzと直流の3電源に対応できる近郊型電車です。
近郊型電車の祖となった401系とそのパワーアップ版である403系が直流と交流50Hz、421系とそのパワーアップ版である423系が直流と交流60Hzの2電源対応車でした。
415系はそれらの特徴をすべて併せ持つ車両として製造されました。
いわば国鉄の交直流近郊型電車の決定版といえる車両です。
関西にいるとまったくなじみのない車両です。
交流-直流の電源切り替え可能車両は、長距離を走る特急・急行電車が主でしたので近郊型の交直流車両の需要があるエリアには偏りがありました。
主だったところでは、取手以北に直流-交流のデッドセクションを抱える常磐線。
門司-下関間の関門トンネルの九州側に同じくデッドセクションを抱える山陽本線および鹿児島本線といったところに向けた近郊型電車として製造されました。
常磐線においては上野-原ノ町間の普通列車や急行「ときわ」等で運用されていました。
九州地区においても運用の都合で「ゆのか」「ぎんなん」等の急行列車に用いられたこともあるそうです。
このローズピンクとクリーム色の交直流独特の塗色は、なんだかぐっと引き込まれる魅力があります。
お顔も後年シールドビーム化されますが、やはりこのデザインにはデカ目が落ち着きます。
この一般色は、のちにクリーム色に青帯という塗色に変わります。
常磐線においては1985年の「つくば万博」に向けたイメージアップのため1983年ごろから塗色変更が行われ、九州エリアの415系も1986年ごろから、つくば色に窓上の青帯をプラスしたい装いに改められます。
てっきりJR化後に改められたものとばかり思っていました。
常磐線からは415系鋼製車は2007年に引退しています。
現在ではJR九州にわずかに残るのみとなっているようで、すでに関門海峡の運用を211系とよく似たお顔の1500番台に譲り、大分・鹿児島エリアに活躍の場を移しているようです。
製造年数の経年と、交直流という性質上、比較的長距離の運用が多かったため、かなり酷使されているかと思いますが、貴重な現役の国鉄型車両といえるでしょう。
415系の登場時の色とライト形状を振り返りつつ、東海道・山陽エリアとは違う国鉄近郊型車両の味わいをBトレで堪能したいと思います。
↑↑ご紹介済み車両をまとめた索引ページを設けました↑↑