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うぅ、またまん防か…。
なかなかしんどい日々は続きます。
「しんどい時は登り坂」という人生をマラソンに例えた上岡龍太郎さんの言葉を噛み締めながら波がおさまるのを待ちたいと思います。
本日のご紹介は、日々登り坂に挑み続けるこちらの車両のBトレインショーティーでございます。南海電気鉄道 31000系 です。
南海高野線を走る特急「こうや」「りんかん」等に用いられる車両です。
関西の私鉄大手5社の中では、南海の立位置は少し変わっています。
レール幅が他4社は標準軌と呼ばれる1435mmのものを採用しているのに対し、南海だけがJRと同じ狭軌(1067mm)となっていることが一番の大きな違いです。
そんな南海の特異点の一つに、路線の中のにどえらい山岳路線を抱えることが挙げられます。
南海高野線の橋本駅以南がその路線に当たり、世界遺産「高野山金剛峰寺」へのアクセスを担っています。
最大50パーミルという水平距離1000m進む毎に垂直方向に50m上昇する鉄道としてはかなりの急こう配を上ったり、半径100m以下の急カーブが続いたりと、橋本以北の通勤路線の色合いから一変する光景となります。
もちろんそんな急カーブ、急こう配を通常の通勤電車は走れるわけもなく、この路線に対応する列車が必要です。
南海高野線にはなんば駅から終点極楽橋駅までを一気通貫で運行する列車の運用を「大運転」と呼んでいます。
その大運転に対応する電車の事を「ズームカー」と呼んでいました。
全電動車で推進力を稼ぐと共に、急カーブを通過するために通勤用車両よりも車体の短い17mの車長を採用しています。
この南海31000系も同じ規格を有し、なんばから極楽橋までの特急運用が可能な規格となっています。
高野線の特急列車としては正面非貫通形の30000系が有名ですが、4両×2編成しかないため、長編成化やバックアップを目的に、4両×1編成のみが製造されました。
外観は先に登場していた通勤列車と同じ20m車長規格の11000系に準じた正面貫通形のデザインが採用されました。
Bトレにしてしまうと11000系と31000系の大きな違いである車長が同じになってしまうため、見分けるのは難しくなります。
現在、大運転を行っているのは特急こうやを除くとごくわずかだそうですので、なんばと極楽橋を乗り継ぎ無しでむすぶ貴重な姿になっております。
日々大都会なんばと高野山を行き来する南海31000系。
高野山の過酷な坂道に挑み続ける姿は、ある意味修行僧のように見えてくるかもしれません。
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