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先日、えちごトキめき鉄道のET127系に新潟色の復刻塗装がされることが話題となりました。
田島ルーフィングという会社のラッピング車両なのだそうですが、『ただの広告車両を走らせるのではなく、わざわざこの地域に写真を撮りに来てくれるような地域のシンボルになるような車両を走らせたい』との意向でこうなったのだそうです。
一言で言うと「粋」ですね。
本日は「粋」な復刻塗装車両にあやかって、こちらの車両のBトレインショーティーをご紹介したいと思います。国鉄 70系 新潟色 です。
俗に「湘南電車」と呼ばれた名車80系を彷彿とさせるデザインです。
80系新製投入翌年の1951年に登場しました。
そういうこともあってか、80系独特の流線型に正面二枚窓のいわゆる「湘南型」というスタイルを受け継いでいます。
80系と異なるのは、80系は長距離輸送を意識したデッキ付き2扉クロスシートだったのに対し、70系は通勤輸送も意識した3扉セミクロスシート車であった点です。
新製車は、まず横須賀線と東海道本線の京阪神緩行線に投入されました。
70系は、吊り掛け駆動と呼ばれる旧型の駆動方式の車両で、いわゆる「旧型国電」と呼ばれるカテゴリーに分類されます。
70系が新製投入された横須賀線にカルダン駆動を備えた新性能電車111系、113系が投入され始めると徐々に地方へと転線していきます。
その後、1962年の信越本線の長岡駅~新潟駅間の電化開業時に、京阪神緩行線や横須賀線から70系が転入して用いられました。
その際にまとった塗色がこの新潟色になります。
簡潔に言ってしまえば赤と黄色なのですが、一般的な交直流色とも少し違うオレンジがかった黄色と、えんじ色に近い赤、という印象です。
転属当初は元のぶどう色のままの車両もあったそうですが、この独特な初代新潟色は、地域柄 雪の中での運用を想定し、視認性を上げるために採用されたそうです。
この姿なら、豪雪で雪まみれになっても、遠くから視認ができそうです。
越後の豪雪地帯での運用という事もあり、スノープラウと呼ばれる除雪用の板を先頭車に取り付けたり、扉の半自動化をしたりと耐寒耐雪改造が施されました。
その後、新潟県内の電化区域の拡大により、直江津~妙高高原や宮内から上越線方面へと運用範囲も広がりました。
それに合わせて中央西線や阪和線からも70系が入線し、一時は100両を超す所帯だったそうです。
1976年に首都圏から115系の転属がはじまり、翌1977年に115系1000番台の新製投入が行われると、70系は一気にその数を減らします。
1978年8月に最後の1編成が離脱し、この新潟色の70系は消滅しました。
長岡~新潟間の電化開業からわずか16年の間の活躍でした。
JRでもリバイバルで115系がこの塗色を纏っていましたが、70系を追い出した115系も終焉が近くなっています。
Bトレで、えちごトキめき鉄道で復活した「新潟色」の源流をたどりながら、決して長寿ではなかった70系の姿を偲んでみたいと思います。
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