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本日はこちらの車両のBトレインショーティーをご紹介いたします。国鉄/JR東日本 165系 なのはな です。派手ないでたちの車両ですね。この車両はいわゆるジョイフルトレインと呼ばれる団体専用車両です。国鉄末期の1983年に、14系客車を改造した「サロンエクスプレス東京」が登場し、好評を博します。この「サロンエクスプレス東京」は鉄道友の会のブルーリボン賞を受賞したことからでも、その登場がセンセーショナルであったことが容易に想像できます。その後、雨後の筍の如くジョイフルトレインと呼ばれる改造客車が多数登場します。国鉄の千葉鉄道管理局においても、需要が高まりつつあるジョイフルトレインを、他の監理局からの借り入れ対応では間に合わなくなってきました。そこで、165系急行形電車を改造して作られたのがこの「なのはな」です。
千葉県の花である菜の花から愛称が採られています。当時は客車列車が一般的だったトレインでしたが、千葉管内での客車列車運行がすでに無くなっていたことや、電化区間も多いことから、電車からの改造になったそうです。内装は畳敷きの車両で、いわゆる「お座敷列車」というものでした。3両×2編成の6両が改造され、1986年から運行が開始されました。
なのはなをモチーフとしたベースカラーに「房総半島とそのお気を流れる黒潮」をデザインした模様が描かれています。機関車の付け替えの必要がない電車なので、小回りが利き千葉から各地へ乗入れました。JR化後もJR東日本に引き継がれ、引きつづき運用が行われました。しかし、165系がベースのため、老朽化が進んだことと、交流電化区間への乗り入れができなかったことから、後継車両として485系電車改造の「ニューなのはな」が登場します。その登場から程なくして、1998年に「なのはな」は運用を終了しました。ジョイフルトレインはその後次々と姿を消し、団体客扱いから個人をタ―ゲットにした豪華クルーズ列車へと変貌を遂げていきました。その流れの源流には、こうしたジョイフルトレインでの改造や運行のノウハウが必ずあると感じています。165系「なのはな」は、ジョイフルトレイン史において、その存在を抜きにしては語れない車両かと思います。
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