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「ハロウィーン」という行事になじみのない私としては、この時期に仮装している人たちに出会うことにいまだに馴染めない感じです。某駅でキョンシーの仮装をしている女性を見かけましたが、懐かしいチョイス…、という感覚と同時に、おでこに貼られたお札を見て「純粋に歩きにくいやろ」とまず思ってしまう所に、自分の季節感の中にまだ「ハロウィーン」は組み込まれていないのだなあと感じてしまいます。
本日ご紹介するBトレインショーティーは、先週ご紹介した113系湘南色を今週にしてカボチャに絡めればよかった、と反省しつつ、こちらの車両をご紹介致します。
阪急電鉄 2300系 です。
阪急2000系と共に、第1回のローレル賞受賞車両です(受賞当時は京阪神急行電鉄)。
当時関西私鉄では高加速・高減速機能を持った車両が流行しました。
1957年に登場した近鉄ラビットカーを皮切りに、1958年阪神ジェットカ-、1959年京阪スーパーカーなど愛称を持った新車が続々登場します。
1960年に登場した阪急2000系、2300系には「オートカー」の愛称がつきました。
2300系には定速運転機能と呼ばれる車両速度を一定に保つ「オートクルーズ」のような当時の最新鋭機能を搭載していたことが所以かもしれません。
他にも回生ブレーキと呼ばれる、減速時に車軸の回転を逆に電動機へ入力し発電機とすることで運動エネルギーを電気エネルギーに変換することで制動力を得た上で、発電した電気を架線へ返すことで省エネになるという、書いていても意味があまり理解できない機能を備えていました。
登場当時の架線電圧の違いから、2000系は神宝線用、2300系は京都線用として製造されました。
2300系は旧来の阪急車両の前面デザインを引き継ぎつつ、窓周りの補強板を排したつるんとしたスタイルで、6300系登場までのいわゆる「無表情フェイス」の新しい祖となりました。
私はこのマルーン1色・無表情の阪急スタイルが非常に好みです。
京都線において幅広い運用に用いられ、その後登場した特急専用車の2800系の予備車として特急運用にもつきました。
こちらのBトレは登場時のイメージで作られていて、非冷房のつるんとした屋根がかえって新鮮です。
こちらの2300系も、他の同じスタイルの車両と同じく、数々の改造が施され、冷房化、方向幕設置と標識灯の移設などで、現在阪急京都線沿線でまだ見られる5300系や3300系と似たようないでたちに変貌する車両も多く現れました。
晩年は4連で京都線系統で見られた最後の「無表情フェイス」車として嵐山線の運用に就いていましたが、2009年に嵐山線運用を離脱となりました。
方向幕設置改造車も2015年に運用を終了し、55年という長寿を全うしました。
現在では正雀工場に2301-2352の2両が登場時の「無表情フェイス」のまま保存されているそうですので、機会があれば逢いに行かれてはいかがでしょうか。↑↑ご紹介済み車両をまとめた索引ページを設けました↑↑