新年あけましておめでとうございます。
旧年中は当ブログをご贔屓下さいまして誠にありがとうございました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
「目出度さも ちうくらい也 おらが春」
有名な江戸時代の俳人、小林一茶の「おらが春」の中の一句です。
正確な意味・解釈はあると思うのですが、正月はめでたいものと言うけれど、自分にとっては身の丈に合ったほどほどのめでたさである、というような意味に捉えています。
昨年のコロナ禍を経験した身としては、大敗北でもなく、大勝利でもなく、中庸で居られることは結構良いことなのかも、と思えるようになりました。
とはいえ、一年の内でも特別なお正月にふさわしい車両を、との思いで、本日はこちらの車両のＢトレインショーティーをご紹介いたします。
国鉄 クロ１５７－１ 新塗装 です。
知らない方は全く知らない車両だと思います。
いわゆる「貴賓車」で、皇族の方や外国の賓客の鉄道移動の際に用いられる車両です。
元々は「日光型」と呼ばれた国鉄１５７系の系列に分類されます。１９６０年に製造された車両ですが、現在でもＪＲ東日本に車籍を有する現役車両となります。
中間車に組み込む運用を想定し、前面貫通型としたことで、１５３系の低運転台車と見紛う顔立ちとなっております。
中央の貴賓室の大きな窓と、出入り口の４枚折戸が非常に特徴的で、Ｂトレでもよく再現されていると思います。
以前は１５７系色と同じ国鉄特急色を纏っていました。
この車両自体には動力を持っていない為、他の電車と併結して運用する前提となっています。
元々は１５７系の編成の中間に挟み込まれるように併結運用が行われていましたが、１５７系引退後は１８３系がその任に当たっていたそうです。
１８３系が長野へ転出した１９８５年以降は、１８５系が後任となり、その際に１８５系に準じた塗装に改められました。
ＪＲ化後、平成となってから運用はめっきり減り、１９９３年を最後に運用実績のない状態が続いています。
２００７年には新型のお召し列車としてＥ６５５系「なごみ」がデビューしており、クロ１５７－１の出番はますますなくなっております。
以前Yahooブログ時代に「末は廃車解体か？」と書いたところ、「いや、鉄道遺産モノで、このまま保存されるか、鉄道博物館行きでしょうから、解体は無いんでは？」というコメントを頂き、ごもっとも！と思った次第です。
現在では東京総合車両センター内にある「御料車庫」と呼ばれる歴代の皇室用客車や旧型車の保存車が置かれている場所に保管されているそうです。（クロ１５７は１両のみしか存在しませんので、このような表現はあくまでファンタジーとしてご覧ください）。
国鉄型急行・近郊型車両の低運転台顔で、現在車籍を有している最後の車両となっています。
クロ１５７－１車籍のあるうちに、そして１８５系が現役でいるうちに、営業線を走る姿をもう一度だけでも拝んでみたいものです。
お正月にふさわしい「貴賓車」のご紹介をもって、私の新年のごあいさつに代えさせて頂きます。
２０２１年が皆様にとって素晴らしい年でありますよう、祈念いたします。
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