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先日の記事では情念の赴くままで大変失礼いたしました。
昨今、原油価格が高騰しています。
ガソリン価格も近年見たことのないレベルまで上昇しています。
昭和の昔、オイルショックと呼ばれる同様の時期があり、トイレットペーパーの買い占め等の社会の混乱を招きました。
同時に「省エネ」への意識を高めるきっかけともなり、様々なイノベーションが起こりました。
鉄道車両にも省エネを意識した機能が誕生し、大きな進歩を遂げました。
本日のご紹介は、そういったイノベーションが起こる前の主力だったこちらの車両のBトレインショーティーでございます。国鉄 72系電車 オレンジバーミリオン 傾斜窓 埋込前照灯 です。国鉄が製造した旧式吊り掛けモーターを用いた4扉通勤車の集大成ともいえる形式です。見た目に全く違うものも同形式として扱われています。
出自や登場時期の異なりにより、いろんなデザインの72系車両が存在しました。この「傾斜窓・埋込前照灯」タイプは、72系の後に登場する高性能電車の先駆け、101系の前面デザインに似たタイプとなっております。また、形状だけでなくいろんなカラーバリエーションがありました。ぶどう色と呼ばれるこげ茶色のもの、スカ色と呼ばれるクリーム色とブルーの配色のもの、うぐいす色やスカイブルー等の車両が存在したそうです。このオレンジの塗装は、主に大阪環状線の前身、城東線・西成線に始まり、現在の学研都市線の前身である片町線、阪和線の72系に施されたそうです。事の真偽は定かではありませんが、私鉄との競争の激しい関西で、東京の中央線で先行導入されたオレンジ色の新性能電車、101系の導入は待ち望まれていました。
でも、なかなか順番が回ってこないことにしびれを切らした大阪鉄道管理局が、せめて新しいイメージだけでも…と、ぶどう色の72系にオレンジ色を塗り始めた、という説があります。「そんなもん色だけでも変えといたら、何か新しい感じしまっしゃろがいな。とりあえず、ぶわーっとやっときまひょ。」という当時の担当者の声が聞こえてきそうな…。国鉄の中でも、関西エリアのカラーリングの派手さは他のエリアと一線を画しています。ぶどう色から始まり、湘南色、スカ色のほかにもこんな色がありました。70系阪和色。113系阪和快速色。
他にも関西線快速色など、JR化後ならいざ知らず、国鉄時代にもすでに多くの独自色を生み出した派手好き関西ならではです。このオレンジの72系は1977年頃まで片町線や阪和線で活躍したそうですが、その後101系・103系にそれぞれ置き換えられたそうです。片町線ではオレンジ色が継承されましたが、阪和線の103系にはスカイブルーが適用されています。新性能電車登場までの関西の交通を支えた72系電車。限りなく後の101系に近いそのオレンジ色の姿をBトレで愛でながら、大鉄局の派手好きのルーツを妄想してみるのも悪くない感じです。
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